emptyship666
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JAPAN
薔薇と紅葉
2007-11-06 Tue 21:05
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日数:163日目
距離:愛媛県松山市ネットステーション〜愛媛県久万高原町久万高原天体観測館
多謝:ネットステーションさん・JR四国バスさん・落出のおばあさん・伊予鉄南予バス案内所さん・ほかほか弁当さん・久万高原天体観測館さん・他お世話になった皆さん

「あの花だけが、ぼくにとって君たち全部よりも大切だ」

「星の王子さま」を読んで眠ったら、妙な夢を見ました。
誰かの大切な大切な薔薇。
この手で折って枯らしたのに、しおれた蕾にいつまでも水をやる。
じょうろから水のシャワー、それを持つ手に棘が刺さって血がポタポタ。
もう咲かないとわかっていても、たとえ咲いたとしてもあの薔薇とは違うのだとわかっていても、離れられない。
地面に池ができるほど水をやり続けて、そのうちに薔薇ごと沈んでしまいそう。
…目の隈がなくなりません。

今日は、愛媛県中予の久万高原町にある「久万高原天体観測館」へ行きました。
標高650m、昼夜の気温差が最高15℃の立地条件で、リンゴやブドウなどの観光農園が多いようです。
松山市は雨も止んで、天気が回復していたから大丈夫かなと思ったら、山を進むにつれて霧が立ち込めてきました。
真っ白だ。
もしかしてこのまま真っ白なままなのかと思ったら、久万高原町の役場近くまで来ると周囲がハッキリしてきて一安心。
道路沿いの紅葉がキレイ。
黒、赤、黄、緑…色とりどりの落ち葉が風で舞います。
周りの山々も少し染まっているよう。

そんな中で、真っ赤な薔薇が咲いていました。
雨に濡れて光っている姿は、朝に夢を見ただけに、ホッとします。
咲いてる…。
キレイだな、スゴく。
あの薔薇も、いつかまた咲いたら、こんな紅い色なのかな。
前に咲いていた色なんて知らないけど、新しい花も同じ芽から咲くんだよな…。
全部同じじゃないけど、前の薔薇はもう愛でられないけど、それをずっと悲しがって、今の薔薇を涙で枯らしちゃダメだよな。
…何かよくわからなくなってきた。

天体観測館のある「ふるさと旅行村」に到着すると、奥の方から中孝介さんの「花」のオルゴールが流れてきます。
この曲好き。
そのまま音へ向かうと、オレンジの落ち葉に囲まれて、静かに回る水車小屋を発見。
池では、カモが2匹仲良く泳いでいます。
静かだな、誰もいないのかな。
奥の紅葉が池に赤を映し、カモの波紋でユラユラ揺れます。
その先には茅葺きの家が何軒か並び、黄色い銀杏がパタパタと葉をこぼしていました。
本当に誰もいないなあ。
オルゴールは曲が変わり、コブクロの「蕾」が流れています。

時間が止まったような村を出て、天体観測館へ向かうと日本式の城が見えて驚きました。
アレ、道間違えた?
でも隣には天体ドームが見えます。
近寄って行くと、城の入口には“星天城”と書かれていて、どうやらここであっていたようです。
城の中はストーブがあってペンション風。
階段を上がって天守閣のような展望室から外を見ると、さっきの旅行村や緑の中に赤や黄が混じる山々が広がっていました。
プラネタリウムもあり、貸切で秋と冬の星座紹介を観ました。
天文台で口径60cm望遠鏡も見せてもらったけど、今夜の天体観測は無理そうです…残念。

ここには仮眠室もあるから泊まらせてもらうことに。
畳部屋に布団とテレビ、風呂も使えて、虫は飛んでるけど寒くない良いところ。
何冊か天文の本も貸して頂いて、読書していました。
けど天体観測館の職員さんも帰って、周りに本当に誰一人いない…。
山に独りの夜です。
今日は楽しい夢がいいなあ。

「君の薔薇がそんなにも大切なものになったのは、君がその薔薇のために時間をかけたからだ」
「君は、君が飼いならしたものに対して、永久に責任があるんだよ」
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フォーク!
2007-11-05 Mon 23:48
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日数:162日目
距離:愛媛県松山市松山ダウンタウンYH〜愛媛県松山市ネットステーション
多謝:松山ダウンタウンYHさん・松山城受付さん・公園のおじさん・車両警備員さん・サインいっぱいのおじいさん・黒黄ジャージの男の子・愛媛のお姉さん・ヤクルトスワローズの皆さん・ネットステーション・他お世話になった皆さん

今日はまず、「松山城」に行きました。
坊ちゃん列車が走る道路を通って、二ノ丸史跡庭園から天守閣へ。
「姫路城」と並ぶ典型的な連立式平山城だそうで、「勝山」の山頂に本丸を置き、中腹に二ノ丸、山麓に三ノ丸を置く広大な規模。
様々な種類の門があって、それぞれに役割が違うのが凄いです。
天守閣からは、瀬戸内海や皿ヶ峰連峰が見渡せました。

次の市坪にある「松山市中央公園」まで移動したら、雨が降っているので屋根のあるベンチで昼寝。
何で「松山市中央公園」なのかというと、ちょうどこの5日から21日まで、ヤクルトスワローズがここで秋季キャンプを行うと知って、練習風景を見れたらなと思ったのでした。
ボール投げるとこ見たい、と軽い気持ちで長々と寝て待っていたら、「坊ちゃんスタジアム」から警備員の人達が出てきました。
サインを待ってる人が何人かいたり、報道陣が集まって来たり、何だか場違いな自分…。
寄って話を聞いて待っていたら、中学生くらいのジャージの男の子とサインを貰うのが得意なおじいさん、それにヤクルトファンのお姉さんと知り合い、色々と教えて頂きました。
すると、正面玄関へタクシーが停まり、中からヤクルトの高田監督が出てきて、一瞬でスタジアム内へ入って行きました。
報道陣がバシャバシャと写真を撮っていました。
次に隣の入口にバスが2台入って来て、ぞろぞろと選手達が降りてきました。
古田選手や、背の高い宮出選手が目立ちます。
さっきまで「松山空港」でセレモニーをしていたそうで、ミーティングと着替えが済んだら「屋内運動場」へ移動し始めました。
この時に、みんなボールや色紙にサインを貰っています。
選手の人達は親切に応じていました。
ジャージの子も、何人の選手からかサインをして貰って帰ってきました。
こういう子が将来プロ野球選手になって、「昔、サインを貰って…」とかインタビュー受けてたら面白いなあ。
ああ、そっか。
この選手達も昔は野球好きの子供で、今は夢を叶えて次に向かって頑張ってるんだ。
努力して夢を叶えた人達なんだ。
だから、眩しく見えるのかな。

お姉さんと「屋内運動場」へ行き、窓から中の練習風景を見物。
コレ、中から見たら怪しいだろなー。
練習はシンプルで、足腰中心のストレッチをしてランニング。
走り込みの後は、キャッチボール。
目の前は背番号20の鎌田選手で、19の石川選手とのキャッチボールを見ていると、自分もしたくてウズウズ。
ボールの音が、パシッパシッと屋内に響きます。
後ろの芝生では、サインを貰った男の子達が雨の中でキャッチボールをしていました。
いいなあ。

選手が何人か外へ出たので、出口へ回るとビックリ。
「屋外ブルペン」で背番号53の五十嵐選手が、投球練習をし始めていたんです。
期待してなかっただけに、嬉しい…!
ドキドキドキドキ。
振りかぶって、ピタッと止まって、グルッと投げる。
シュゴーッ…
ドォン!
「ナイスボール!」
うわあ、カッコイイ!
ボール速い、音が迫力!
こんな近くで見たの初めてだ。
やっぱりテレビとは全然違うや。
ポンポンとロージンバッグを時々触って、また投げる。
繰り返し繰り返し、気持ちの良い爽快な風を切る音が、少しの雨音の中に響きます。
「フォーク」
五十嵐選手がそう言って振りかぶり、手の内から走り出したボールは、滑らかに落ちてキャッチャーの足元のミットへ。
フォークだ、フォークだ!
一番好きな球!
間近で見れて感動だなあ。
「まっすぐ」
今度はまっすぐストレート。
「いいよ、いいよ。さあ、もう1球!」
キャッチャーが腕を振ります。
「今、32球」
「じゃ、あと3球」
35球の投げ込みでした。
初日で雨なのに投球練習するのは珍しいらしく、見られてとっても満足。

それから投手陣は、「マドンナスタジアム」の坂でダッシュの練習。
和やかです。
すでに練習を終えた他の選手がタクシーで帰っていました。
しばらくして投手陣も終了。
この後はテレビ取材や歓迎レセプションがあるみたいで、忙しいんだなと知りました。

タクシーへ乗る時も、サインをしてくれる選手や監督。
今日は一般人が少ないそうで、しかもブルペンで投げてくれて良かっなあ。
おじいさんと男の子は、色んな選手からサインを貰っていました。
わあ、帽子に書いてもらってるや。
選手達が帰ってしまったら、皆さんともお別れ。
色々とありがとうございました!
楽しかったな。
五十嵐選手、格好良かったー。

帰り道で、ジャージの男の子の後ろ姿を発見。
野球、応援してるよ!
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試しの鎖
2007-11-04 Sun 21:16
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日数:161日目
距離:愛媛県西条市ファンキータイム西条店〜愛媛県松山市松山ダウンタウンYH
多謝:ファンキータイム西条店さん・空丸を起こしてくれたおばさん・登山口のおばさん・カップルさん・2人組のお兄さん・修行のおじさん・軍手のおじさん・男の子2人・山頂山荘さん・天狗岳のおばさん達・他登山者の皆さん・泉屋さん・泉屋のお客さん・松山ダウンタウンYHさん・他お世話になった皆さん

今日は、西日本の最高峰1,982m「石鎚山」を登りました。
霊峰「石鎚山」は大天狗の山のうえに、諸願成就の神様を祀る「石鎚神社」があるから惹かれました。
しかも、紅葉の時期。
西条市から西の川まで移動し、ロープウェイで中腹の「中宮 成就社」近くまで上がります。
このロープウェイから見下ろす山々の紅葉が、とてもキレイ。
赤や黄の葉が輝いて見えます。
下車して歩く遊歩道も、色づいた木々のトンネルで覆われていました。
諸願成就の参拝をしたら遥拝殿より、これから登る「石鎚山」を拝みます。
天狗の面もかけてありました。
成就社の神門から、なだらかな落ち葉の赤い道をカシュカシュと踏みしめて出発。
ジグザグ道は色とりどりの木々のカーテンが揺れています。

機嫌良く登っていると、「“試しの鎖” 体力に自信のない方は近道へ」という看板。
上を見上げれば、知恵の輪をつなぎ合わせたような鎖が崖のてっぺんまで続いています。
うわあ…何だコレ。
でも、体力に自信がないと言われて引き下がれないので、とりあえず挑戦。
すぐに後悔しました…久々に、本当に久々に“恐怖”という感情を思い出しました。
高いところは好きなんだけど、半分くらいまで上ると足が震えてるのがわかります。
でも戻るのは絶対イヤだ…てか戻れないし。
立ち往生していると、前を上っていたお兄さん達が「大丈夫ー?」と心配してくれました。
「ダメです」と言えない自分。
アドバイスを上からして様子を見ていてくれるから、何とかだんだん上っていると、向こう側から登山慣れしたおじさんが来て手助けしてくれました。
ありがとうございます!
どうにかこうにか“試しの鎖”74mの頂上に到達。
四方が見渡せるここの眺めは、紅葉した山々がズラリと連なっていて、それはそれはキレイです。
もう「石鎚山」を上りきったくらいの達成感。
登って良かった!
おじさんに、1人で登っていることを言うと、チャレンジャーだと言われました。
「周りで浮いちょるやろ?」
そうですね、浮いてます。
「何かに引かれて来たんやろうな。自分に正直にいったらええ。周りは関係ない。その内、良い縁に巡り会うから」
滝で修行しているという僧さんにそう言ってもらえると、嬉しいです!
おじさんは「山頂山荘」で泊まった帰りらしく、昨日は山頂で天の川を見てボロボロ泣いたそうです。
いいなあ、山頂の星ってどれくらい輝いてるんだろう。
大人の人が泣くくらいキレイなんだなあ。
今度は泊まりで来て、星を見たいな!
話の後、まさかの下りの鎖を何とか下りて、おじさんとお別れ。
ありがとうございました!

中間地点の小屋から「夜明かし峠」を越えて紅葉の中をしばらく進むと、また鎖。
“一の鎖”33mか…上を見ると、さっきのお兄さん達が上っていました。
負けてらんない、行くか。
また心配してくれたお兄さん達にお礼を言って、今度は自力で上りきりました。
よし!

人も多くなってきて、頂上付近は賑やかです。
雲を越えて、下には雲海が広がっています。
鳥居のある小屋を過ぎたらすぐに“二の鎖”65mが垂れ下がっていました。
コワイよ〜、と言いながらも上る男の人達の後について自分もヨイショ。
やっぱり怖いな…。
でも自分の後からは、小学生くらいの男の子2人が
「足、届かねえよ」
「バーカ。怖がってんの?」
とか言いつつ頑張ってついて来ているんだし、その更に後からは2人の孫を心配しておじいちゃんとおばあちゃんも来てるんだし、ここで怖がってたら情けなさすぎる。
そんなこんなでクリア。
最後の鎖“三の鎖”65mは、半ばヤケの勢いで上りました。
鎖を上りきったら、すぐ目の前に「奥宮 頂上社」がありました。
参拝して表へ回ると、
頂点1,982mの「天狗嶽」が龍の爪のようにそびえ立っています。
頂上社のあるここは「弥山」で、一番高い場所はあの「天狗嶽」。
人で賑わうここからは、紅葉の鮮やかな「堂ヶ森」・「二ノ森」・「西ノ冠岳」ラインや、雲海に浮かぶ「瓶ヶ森」が一望でき、彼方には瀬戸内海が望めます。
キレイだー!
紅葉ってこんな風なんだなあ。

休憩してから、今度は突き出した「天狗嶽」へ向かいます。
道が狭くて落ちそうだから、よじ登る感じで進んでいると「どこまで行くん?」と登山者のおばさん達に聞かれました。
どうやら「天狗嶽」を通り越して、そのまま違う山へ行こうとしていたよう。
…危なかった。
彼らに写真を撮ってもらって戻っていると、さっきのお兄さん達と再会。
「勇敢な少女だ」と言われながら、お礼を言ってお別れしました。
皆さん、ありがとうございました!

帰りは鎖を下りずに、迂回路で違う景色を見ながら下山。
黄・赤・白・橙・黒の5色の葉を集めながら。
いつの間にか1人だったけど、1人で登った気がしないなあ。
みんなに助けられました。
今回わかったのは、自分は度胸も体力も人よりあると思っていたけど、どちらも人並みだったこと。
自分がちっぽけに思えます。
でも、登って良かった。
小さい自分が見えて良かった。
鎖に試されたのは体力じゃなくて、自分自身でした。
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