




日数:205日目
距離:鹿児島県屋久町ゲストハウス平内屋〜鹿児島県屋久町ゲストハウス平内屋
多謝:平内屋さん・宿泊客の皆さん・里程標さん・宮之浦岳の登山者さん達・東京からのご夫婦・他お世話になった皆さん
今日は日の出前の暗い時間から、宮之浦岳の登山に向かいました。
空には月と星が輝いている中、「里程標」ガイドさんの車に乗って、弁当を買ってから、日帰りできる淀川登山口へ。
…ふわわ、眠い。
平内から登山口までは遠く、すでに何台か車が停まっていました。
ここから、往復約9時間30分の登山です。
宮之浦岳は、屋久島中央にそびえる標高1,936mの山。
九州地方の最高峰で、世界遺産登録地域に入ってます。
実は昨日までは、西武林道くらいしかバッファゾーンにも入ってなくて、今日が初めて。
屋久島では麓から見える山を前岳と呼んで、見えない山を奥岳と呼ぶんですが、宮之浦岳は奥岳になります。
黒味岳(1,831m)、投石岳(1,830m)、安房岳(1,847m)、翁岳(1,860m)、栗生岳(1,867m)という他の奥岳を通って、辿り着く道のりです。
なだらかな道を登り始めると、椿の花がたくさん土に落ちていました。
江戸時代の首切りを連想するから、椿は縁起が悪いとされてたらしいけど、やっぱり好きだ。
すぐに到着した避難小屋の淀川小屋には、キレイな水飲み場の川がありました。
その先にも、うっすらと緑の透明で静かな川が流れていて、木々に囲まれながら日光を浴びています。
高盤岳という山頂に割れた岩が乗っかった山を眺めて、ヒメシャクナゲやスギが生える道をアップダウン。
ガイドのおじさんは、神奈川県の元・中学校教論で、担当は理科。
宮之浦岳の地質は花崗岩で、山上にある侵食された奇岩の数々はそれなんだと教えてくれました。
他にも、地球は柔らかかったという事実を知ってビックリです。
大陸や島は浮かんでるんじゃなくて、弾力がある地球の殻に乗っかってる状態なんだってね。
重いものは重力で沈み込んで地球の核に近くあるけど、今ある島の上部は軽いから海より上にあるんだって。
そんな話をしてる内に、小花之江河という日本最南端の高層湿原に到着。
少し先には、規模の大きな花之江河も。
尾瀬を思わせる湿原と木道です。
清らかな水にはオタマジャクシがうようよ元気に泳いでいて、静かな湿原にウグイスやメジロの鳴き声が響いてます。
キレイだ…!
登山途中にこんな場所があるんだなあ。
それから、サクラツツジが咲く道を登って行くと、黒味岳へ登る別れ道が出現。
突き出した岩に人が立っていたのが見えたのは、黒味岳の山頂でした。
そこを過ぎると、投石平というヤクシマシャクナゲの群生地があります。
開けた平にシャクナゲの花がチラチラと咲いてるけど、まだ蕾が多いみたい。
先に進んだ投石岳を迂回する道の所は、たくさん咲いてました。
白と濃い桃色の花があって、自分は白が好きです。
花を見てたら、ハエのような虫が口の中に入って来て、飲み込んでしまいました…無駄に命を食べてしまった。
血肉になるのかなあ。
安房岳や翁岳の辺りまで来ると、森林限界も近くなってスギから風衡草原に変化し始めます。
登山道は水が染み出したり流れている箇所が多くて、滑りやすいけど涼しい気分。
水の色が青っぽいのは、光が底まで届いてから反射する時に赤を吸収するからだそうで。
それに加えて水深や水底の砂の色、透明度によって、浅くて砂が白い透明な水ほどエメラルドグリーンのような色になるんだとか。
栗生岳まで来ると、宮之浦岳の山頂が見えます。
登山道は全体的に濡れてるけど、特に危ない場所もなくて景色も色々とあって楽に楽しく登れました。
山頂に到着したら、結構な人の数。
弁当を広げて、永田岳(1,886m)を眺めながら早めの昼食です。
360°の眺望は、1,800m級の山々が見渡せ、雲海と海の向こうの口永良部島も目に映ります。
高速船が走った跡も、海にくっきり。
空と海が雲海で別れて、何とも言えない滑らかさ。
縦走の人達もいて、次に来れたら自分も泊まりで登りたいなあと思いました。
外で食べる弁当は美味しい!
帰りは来た道を戻って下山。
アップダウンがあったから、帰りの方がキツかったかも。
人が立ち入れば、自然を破壊するのだということを分かっていても入りたい…人の好奇心は欲と同じで底知らずです。
破壊するのだということを自覚して、それを最小限に抑えようと努めることが大切だとも教えてもらいました。
帰りはヤクスギランドに寄る予定だったけど、足のない登山者さん達がいたから、その人達を麓まで送ることになりました。
途中、推定樹齢約3,000年の紀元杉を下から仰ぎ見たり、安房の松峯大橋から安房川を見下ろしたりして楽しかったです。
理科の勉強になったなあ。
夜はまた、ホタルをちょっと見に行きました。
明日は縄文杉です!